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婦宝当帰膠は女性の色々な症状において、脾胃を強くし、気血を充実させてくれる、心強い漢方薬なので、日常的に沢山の女性に服用して頂いています。
今回参加した学術シンポジウムのテーマとして、『婦宝当帰膠の子宮内膜受容性に対する影響~IVF(対外受精)胚移植反復失敗例における臨床観察結果』という講演を、永年、生殖医療に携われており、今回この臨床観察をされた、中西医結合生殖・遺伝センターの孫振高教授より聞くことが出来ました。
講演によりますと、中国第二子政策が解禁となり、妊娠希望者の高齢化が顕在化しており、ART(生殖補助医療)は不妊不育を解決する重要な手段であるが、問題点も多く、妊娠率も30~40%どまり。特に胚移植反復失敗(RIF)といって、IVF周期中に、連続して胚(受精卵)を数回移植しても、胚が子宮内に着床する結果が得られないという状況も多く、RIFの患者を対象に婦宝当帰膠がどのように功を奏するか、臨床観察が行われました。
RIFの患者(ほとんどの条件の差異はない)59人中29人にIVFを実施する一か月前より、1日2回(1回20ml)婦宝当帰膠を服用してもらい、一か月後も婦宝当帰膠を服用しながらIVFを実施。
一方30人は婦宝当帰膠を服用せず、同時にIVFを実施しました。3次元超音波画像で分析したところ婦宝当帰膠の投与により、投与していない人と比べて
①子宮自体への血液供給が改善される
②子宮内膜の血流が良くなる
③子宮内膜の厚み、子宮内膜容積が改善される
以上が確認出来ました。
その結果として、婦宝当帰膠を服用していないグループより、陽性妊娠率が3倍増、臨床妊娠率3倍増、持続妊娠率4.6倍増の有意差を認めました。
婦宝当帰膠が子宮の気血を充実させ、子宮内膜血管新生指数、子宮血管血流と組織灌流指数を高めて、胚と子宮内膜の免疫応答を正常に導き、子宮内膜受容性が改善された結果、IVF・ICSI(顕微授精)妊娠の良い結果に繋がったという講演内容でした。改めて、婦宝当帰膠をきちんと決まった量、長く服用することの重要性を実感することが出来ましたので、当薬局でも、相談に来られた方には婦宝当帰膠をおすすめしています。