掲載記事
子宝のための治療では必ず、基礎体温を測ります。排卵できてもすぐに上昇せず、高温期になるまでに時間がかかったり、また安定した高温期がなく、体温が36・7度以上を12日間以上キープすることができない方々は、黄体機能不全の可能性があります。
黄体機能不全の方は、排卵後、黄体形成が不十分なので黄体ホルモンの分泌量が低く、着床障害または、早期流産の確率も高くなります。すなわち、黄体ホルモンや卵胞ホルモンの分泌が不十分なために、ふわふわのやわらかくて、暖かい子宮内膜が出来ず、受精卵がなかなか着床できないからです。もし一時的に着床しても、この状態では十分に栄養供給がいかず、流産となってしまうこともあります。
「黄体機能不全」は体質的に「腎陽虚」としてとらえます。治療としては、動物性生薬を主とした「温腎助陽」の漢方を服用することで、自分の中に本来備わっている黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモンの働きを強くし、りっぱな黄体から十分な黄体ホルモンや卵胞ホルモンを分泌できるように促します。
すなわち、受精卵に、ふわふわの柔らかくて暖かいベットを用意できるようにし、着床力を高めると共に、妊娠、安胎、安産となるように、体作りを応援します。