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中国で発生した鳥インフルエンザで話題になった「板藍根(ばんらんこん)」。
「板藍根」は菘藍または大青と呼ばれるアブラナ科の植物・ホソバタイセイの根を乾燥したもので、古くから消炎・解熱・解毒・止血剤として、感冒や肝炎、脳炎、咽喉炎、悪瘡などに用いられてきました。
「板藍根」という名前は、日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、菘藍の葉は古くから藍色の染料として用いられてきました。藍染めは、美しい染物としてだけでなく、実は虫さされなどに対する解毒・消炎作用という隠れた実用性を持っていたというわけです。
「板藍根」は、中国ではどの家庭にもある常備薬で、外出から帰ったら板藍根の煎じ液でうがいをする習慣があり、また健康茶として普段から愛飲されています。特にカゼが流行する冬場には、学校でもカゼや流感(インフルエンザ)の予防として板藍根でうがいをさせる光景が見られます。1988年に上海でA型肝炎が大流行した時に、予防と治療に活躍したのもこの板藍根で、この時は上海市や中国全土から板藍根が消えたと言われています。また、インフルエンザやウイルス性肝炎だけでなく、扁桃腺炎や流行性耳下腺炎(オタフクカゼ)、帯状疱疹、皮膚炎、湿疹などにも、幅広く応用されています。
日本では、手軽に飲める顆粒状になった「板藍茶」や「板藍のど飴」が発売され、当店でも毎年インフルエンザのシーズンには、予防として以前よりご紹介しています。以前から予防用としてご紹介しています。季節にかかわらず愛用されてみてはいかがでしょうか。