1.排卵する
卵子は胎児の時に作られ、誕生時に一生の間に排卵する約200万個の卵子が全部作らます。 卵子は卵胞という袋に入っていて、月経開始後脳下垂体から出る卵胞刺激ホルモンの働きで数個の卵胞が育ち始めます。 7日目ごろからは、そのうちの1個が成長して、12日目から排卵を指示する黄体化ホルモンが分泌され、36~42時間後に卵胞が破れて卵子が飛び出します。
2.卵子が卵管に取り込まれる
排卵された卵子は、卵管の先の「卵管采」にキャッチされ卵管に取り込まれます。 卵子は卵管に入って、卵管膨大部という場所に到着し、精子がやって来るのを待ちます。
3.精子が卵管へと向かっていく
射精された精子は、多くが膣内でしんでしまいますが、頸管から子宮腔へと泳ぎ上がっていき、卵子の待つ卵管膨大部へ進みます。 長旅の後、卵子と出会えるのは、何億と射精された精子のうち、数十から数百といわれています。
4.卵子と精子が出会って受精する
卵子のまわりにたどり着いた精子は、われ先に透明帯を突き破り卵子の表面にたどり着きます。
その精子は卵胞細胞に包み込まれ、頭部の核が卵細胞に侵入して受精が成立します。
最初の卵子が透明帯を通過すると、透明帯の変化が起きて、ほかの精子はシャットアウトされます。
5.受精卵は分裂しながら子宮へ
受精してしばらくすると精子と卵子の染色体が合わさって、新しい生命の染色体ができます。 その後、2分割、4分割、8分割と細胞分裂を繰り返し、成長しながら卵管の中を移動し、受精後5日目には胚胞になって子宮内膜に接近し、6日目には子宮内膜の上皮細胞にくっつきます。
6.子宮に着床
子宮は排卵後、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの働きで子宮内膜が厚くなり、着床の準備を進めます。
そして、着床の準備が整った子宮内膜の上皮細胞にくっついた胚は、やがて中にもぐり込んでいきます。これが着床です。
(受精も着床も起きなければ、子宮内膜がはがれ、体外に排出されます。これが月経です。)
着床した受精卵は、子宮内膜の中でさらに細胞分裂を繰り返し、胎児や胎盤となっていきます。