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30代後半のTさんは1年間ホルモン治療をし、人工授精を何回も繰り返していましたが、なかなか良い結果が得られませんでした。基礎的な体力をアップさせ、卵巣や子宮の力を向上させるために、漢方を求めてこられました。
生理周期もしっかり安定しており、子宮、卵巣も特に異常はありませんが、仕事柄、体力的に負担がかかりやすく、ストレスにも弱くなり、また冷えの症状もかなりあるようでした。ストレスを受け続けているとホルモンバランスが崩れ生殖機能が低下し、妊娠しにくい身体になってしまいます。
そこでストレスをやわらげ、基礎体温を安定させる漢方をさしあげました。するとわずか2カ月後に自然妊娠。8週目で心拍を確認できたのですが、しかし、残念ながら流産してしまいました。
Tさんは、現在も漢方薬の服用を続けられています。漢方で体調を整え、妊娠できたということで、漢方の可能性を実感されたのです。
「自分は妊娠できない」と決め付け、諦めてしまうこと…、これほど残念なことはありません。私たちの体の中には未知数の力が眠っています。精神面、肉体面の両方を充実させることによって、その力を引き出すことが出来るのです。Tさんも、「自分の胸に赤ちゃんを抱く」という強い思いを持って、しっかりと前向きに努力されています。私たちも引き続き、漢方により心身両面からサポートしていこうと思います。