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山東省中医薬大学婦人科・高度生殖医療センターでの中医不妊症専門講座に行ってまいりました。このセンターは中西医(漢方と西洋医学)結合の不妊治療で有名で、体外受精をするのは他の方法では妊娠する可能性がほとんどない人に限るなど、厳しい条件があります。また、治療に入ったらまず3ヶ月は漢方による体作りを行っています。
ここで中心的な活躍をされている連方教授が、若い医師を育てる時と同じように私たち一同を受け入れてくださり、患者さんの治療経過や今後の方針について丁寧に説明してくださいました。
印象深かったのは、やはり40歳を超えて体外受精のために使用されるホルモンのマイナス面、つまり卵子の質の悪化・子宮内膜状態の悪化についてです。これを防ぐために
① 充分な卵胞発育のための漢方
② 採卵する前に服用する漢方
③ 移植する時に服用する漢方
と、その時々に合わせて卵巣環境・子宮内膜環境をじゅうぶんに整え、着床率を高める漢方が使用されており、私たちは豊富なデータを交えてそれらの処方を指導を受け、教授より終了証書を手渡して頂くことができました。
体外受精の成功率を上げるための漢方処方により、赤ちゃんを抱くために頑張っている皆さんをしっかりサポートしていきたいと改めて思いました。
寅年の新年も、よろしくお願い致します。