山一薬局立小路店 

芳子先生の、赤ちゃんがほしい人のための漢方相談

生活情報誌 月刊ぷらざ山口掲載記事

男性不妊と「お血」

前回、男性側に原因のある不妊についてとりあげたところ、色々反響をいただきました。

男性不妊は精力減退によるものが多いと考えられていますが、実は2種類のお血(血液の循環がスムーズでない)によるものも、かなりあります。

「精索静脈瘤」によるものは、陰嚢静脈から精管静脈にかけての静脈がクネクネと変形したもので、勃起時にはみみず腫れのように見えますが、自覚症状があまりないので気づかないことも多いようです。重度の場合は手術が必要ですが、軽度なら、漢方薬の「冠元顆粒」「血府逐お丸」「水快宝」のような、血行を良くするものがお勧め。また、お尻が入る容器にお湯を張って、睾丸や陰茎が浸かるように座浴するのも効果的です(精子は熱に弱いので、熱い長風呂はよくありません)。

「微小循環障害」によるものは、お血のせいで充分な精子が作れなかったり、勃起不全を起こします。この場合も先に述べた漢方薬が大きな効果をもたらしますが、さらに性欲を高めたり、造精機能を高めたりする「参馬補腎丸」「杞菊地黄丸」等を併用すれば、なお良いでしょう。

いずれの場合も、長く座る姿勢は、骨盤や会陰部の血行が悪くなるので、避けるようにしましょう。

不妊カップルの半数は、男性にも問題があるといわれ、男性側の協力なくしては、赤ちゃんを授かることが難しいケースがたくさんあります。お二人の二人三脚を応援します。お気軽にご相談ください。

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