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初潮から閉経まで毎月繰り返される月経。その「周期」は、妊娠を準備する基礎的なプロセスです。
月経周期は通常25~35日間で個人差があります。その周期がまちまちになることを生理不順と呼び、不妊と深く関わっているため、漢方ではこれを重視しています。
周期が約25日だった人が32日になった場合、周期としては正常範囲であっても、そのずれた1週間に何らかの異変が身体に起きていると考えるのです。この時に手を打って、本格的な病気になるのを防ぐことを、漢方で「未病先防」と言います。
生理不順の背景には、無排卵性月経・卵胞の質が悪い・排卵がスムーズに行かない・高温期維持に必要な黄体ホルモンの働きが悪い・PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)・卵巣嚢腫などの危険性がひそんでいる可能性があるのです。これらの状態を、漢方では「気血両虚」や「腎虚」という、虚証(働きが低下していること)に属するととらえます。
漢方の得意分野のひとつに「補う」ことがあります。右記のような状態に対し、ホルモンの働きを活発にし、卵胞や子宮の働きを高めるさまざまなお薬があります。
生理は、少々不順でも気にしていない人も多いのですが、ホルモンが正常に働き、元気な卵胞が作られていれば、周期もそうずれるものではありません。不妊でお悩みの方はもちろんのこと、特に自覚症状はないけれど生理の周期が乱れがちな方、お早目に体調を整えてゆきませんか?30歳を過ぎて赤ちゃんを望まれる方、過去にホルモン治療を受けた方にもお勧め致します。