山一薬局立小路店 

芳子先生の、赤ちゃんがほしい人のための漢方相談

生活情報誌 月刊ぷらざ山口掲載記事

高プロラクチン血症について

高プロラクチン血症という言葉を聞いたことがありますか?

これは、授乳の時期でもないのに、乳汁の分泌を促す「プロラクチン」が高くなってしまうことです。妊娠していないのにお乳が出るとか、絞ると出る、特にPMS(月経前症候群)といって、生理前にイライラ怒りっぽくなったり、手足が火照る、吹き出物ができる、気阻体温の波が大きく不安定な方は、その可能性があります。

プロラクチンが高くなると、卵子を作るのに必要な卵胞ホルモンや卵胞促進ホルモンの分泌が低下し、卵子が作られなくなり、無排卵さらには無月経になってしまいます。プロラクチンの過剰分泌を抑える西洋薬はありますが、副作用が出やすく、飲めない、飲みたくない方もあります。

そんな方にお勧めしたいのが、漢方でよく使われ、かなり有効性を示している「炒麦芽(いりばくが)」です。

これは皮付きの大麦を発芽させて弱火で軽く炒って煎じ、パウダーにしたもので、副作用もなく、簡単に摂取できます。

高プロラクチン血症や不妊にこれは確かに有効ですが、妊娠できるというわけでもありません。やはりそれぞれの身体に合った漢方を用いて体調を整え、妊娠しやすい身体にしていくことが大切です。またPMS(月経前緊張症)がかなり強い方はまずその改善からスタートし、症状が改善されてから「周期療法」に移る場合もあります。

戻る